愚痴(その1)車の運転が下手になった件

高齢者の車の事故のニュースが後を絶たない。

わかっていることではあるが、歳を取ると、当たり前のようにできていたことが、できなくなってくるのだ。

事故のニュースを見るたびに、他人(ひと)ごとではいられないと思う今日この頃である。

ところで私は、50年以上の運転歴である。

何しろ、トヨタカローラから始まって、何台もの車を”とっかえひっかえ”乗りついできた。ある時は、中古車ではあるが排気量7800㏄のポンティアックスポーツタイプにも乗っていて、信号待ちで並んでいた車に、出足で負けたことはなかった。

車の運転には”それなり”の自信があった。少し前までではあるが。

50年間、無事故、無違反できた!と言いたいが、昔はそれなりに小さな違反で切符を切られることは”まま”あった。幸運なことに、大きな事故はこれまで起こしていない。

”まま”あった小さな違反は、スピードオーバーと駐車違反だが、すべてアメリカでのことだ。(なんといっても、日本の免許証は ”ずーっと” ゴールドのままである)

酒席でのプチ自慢?は、LAから車でラスベガスへ行く時、=砂漠の中を飛ばし続けて、5時間ほどかかる=スピード違反の切符を2度も、同じ警官に切られたことである。

砂漠の中の一本道である。いくらでもスピードが出てしまうのだ。途中休憩中に追い越されたのだろう。なんといっても、むこうはヘリとの連携がすごい。

あまたなる(?)運転歴の私ではあるが、最近、車の運転も昔のようにはいかなくなってきた、というか、むしろ下手になったと実感するこの頃である。

必要以上に、運転に注意深くなった。判断のスピードが遅いのだ。

最近は、スーパーの駐車場にバックで停める時など、何回も切り返すようになった。そして、やや曲がったまま駐車することも多くなった。

得意だった縦列駐車にも昔のような、思い切り(=勢い)がなくなった。

運転走行時の機敏性もなくなったし、知らない道の夜の運転は避けたいと思うようにもなった。

そして、昔は苦にならなかった長距離の運転もつらくなってきた。

時代は巡る。

若い時は、年寄りの運転に苛立つこともあったが、いざ自分がその歳になると、こういうことだったのかと思う今日この頃である。

 

ところで、話は変わるが、

先日、懸案だったドライブレコーダーをやっと取り付けた。その際、無料サービスだということで、見積もってもらったら、7年近く乗っている車が意外に高く売れるということが分かった。

年数のわりには、走行距離が少なかったということもあるのだが、最近は中古車が高く売れるらしい。

わが愛車は、3回目の車検もまじかで、タイヤ交換が必要ということもわかっていたので、近々、それなりの出費が予想されていた。そこで、車検の前にこの車を売って、それを元手に、カーリースもいいかなと思い、近くのディーラーに相談に行ってみた。

しかしである。丁寧に説明を受けて、結局わかったことは、65歳以上は保証人が必要だということ。つまり、カーリースとは、ローンを組んで車を買うのとあまり変わらないようなのだ。

リース期間中は、その車を乗り切ることを前提として、支払いを続けていくことが要求されるから、ある程度の歳になると保証人が必要となる理屈なのだろう。

(支払い能力はさておき)70を越しているわが身に、「あなたは、あと何年車に乗り続けられますか?」と問いかけられているような気がした。

さあ、あと何年だろうか?と考える。

 

結局、カーリースは止めて、とりあえず、今の愛車にもう少し乗ることにした。