2019年の7月22日 私は下咽頭がんの宣告を受けた。
翌週の7月29日 Y大学病院で治療方針の説明を受けた。
Y大学病院では、放射染治療か、全摘手術の二つの治療方針しかなかった。
つまり、私のがんは初期ではあるが、広範囲に広がっているため、手術の場合は、全摘出=つまり、声帯を失い、首に呼吸のための穴を開ける手術が必要と宣告された。
私はその場では、放射線治療を選び、同時にセカンドオピニオンを依頼することとした。
そして、奇跡がおきた。
8月3日 妻がたまたま予定していた地元のクリニックの先生の診察を受けた時、私の状況を相談して、T大学病院のK先生のことを教えてもらったのである。
(ちなみに、このクリニックの先生もとで受けた内視鏡検査が、私のがんを発見するきっかけとなっていた)
*そのT大学病院のK先生は、新しい内視鏡技術の応用によって、手術の適用範囲の拡大という、私の状況に完全に合致した内容の発表を各方面で行っていた。
8月5日 Y大学病院で紹介状を受けとり、T大学病院へ直接持ち込んだ。
8月6日 偶然にも、T大学病院のK先生は、「頭頸部表在がんの内視鏡診断と治療」というプレゼンテーションを医学専門チャンネルで発表している。
そこには、(専門的なことはわからないが)
①近年消化器科医が、頭頸部表在がんの治療に積極的に関わる時代になってきたこと。
②新しい内視鏡技術の内容、適用範囲
等が紹介されていた(と思う)。
8月13日に、K先生のアポイントがとれ、私は、T大学病院のK先生を直接訪問し、セカンドオピニオンの面談を受けた。
8月16日 最終確認のため、K先生から直接、内視鏡検査を受け、その場で内視鏡手術が可能との返事を頂いた。
K大学病院とT大学病院との治療方針の差はなんだったのか、、
下咽頭ガンで悩んでいる人がいたら、私は迷わずT大学病院のK先生を紹介したいと思う。
毎年、年一回のフォロウ検査を受けているが、4年経った今でも再発はない。
T先生からは「来年の検査が卒業試験だね」と言われている。
私は、幸運にも、T大学病院のK先生のたどり着くことができた。
しかし、一般的に、患者個人が、最適な医者を選択できるかと言うと、難しい。
いくつかの奇跡が重なって、今、私は普通の生活が送れている。
(経緯の詳細は、このブログの最初の「下咽頭ガン顛末記」を参照されたい)