数年前まで、主治医というものがいなかった。
だが、財布の中には、今や何枚もの診察券が入っている。
このブログを始めるきっかけとなった下咽頭ガンになって以降、お世話になる医者が増えた。
それは、健康管理に気を遣うようになったと言うことでもあるし、年相応に体にガタが出始めてきたと言うことでもある。
医者にかかる度に、診察券を忘れそうなので、何枚もの診察券をまとめて持ち歩いている。
それにしても、最近の診察券は電子カードになっているので、それなりに分厚い。財布(カードケース)がパンパンである。
さて、話は変わるが、我々は体に不調があると医者にかかる。
その際の医者のチョイスは患者側にある。
たいていの場合、まずは近所のクリニックの中から、条件に応じて選ぶことになる。
そして、深刻な病気かもしれないとなると、より精密な検査を行うために、総合病院を紹介される。
その場合は病院は選べるかもしれないが、通常の場合は担当の先生(医者)は選べない。
それから先が問題だ。
深刻な病気だったら、治療方針が重要で、担当する先生の治療方針がい良いのか悪いのか悩んで、ネットでいろいろ調べたりする。
しかし、ネットには情報があふれていて、素人は、何を選べばいいのかわからない。
偏っていたり、間違っていたり、宣伝広告の一部だったり、正しい情報にたどり着くのは大変である。
つまり、信頼できる先生(医者)にたどりつけるかどうかは、その時の運次第と言える。
(あくまで深刻な病気の場合だが)
一方、医者の側からはどうだろうか?
病院の待合室には患者があふれている。そして、大抵の場合、患者は医者の診察を受けるのに長い間待たされている。
つまり、医者にとっては、目の前に患者が次々と流れてくる状態なのだ。
言葉は悪いが、患者の診察は、医者の先生にとっては流れ作業のようでもある。
医者も患者を選べるとは言えないのだろうし、そんなことはあってはいけないと思う。
医者と患者の、特に患者側からみたマッチングは、ある種、運命的なものがある。
二度ガンになってみて、最近、つくづく思うことである。