「人生100年時代」だそうだ。
そして100歳まで生きる為にはそれ相応の蓄えが必要だという論調が溢れている。
老後資金に2000万円必要という政府の見解が話題にもなったことで、さあ、大変だと思った人々も多いのではないだろうか。
しかし、どうもこの言葉が私にはしっくりこない。
2019年の日本の100歳以上の人口は7万人余りだが、私の計算が正しければ、これは総人口1億3千万の0.06%にもならない。つまり1万人のうち9994人は100歳まで生きていない。
厚生労働省は昨年、社会保障審議会年金部会で、1990年生まれ(2055年に65歳)の女性では、20%が100歳まで長生きするとの推計を示した。
下に示した表やグラフが示す限りでは、今70歳の男性(1950年生)が100歳まで生きる確率は僅か4%である。30歳の男性でさえ6%だ。30歳の女性でさえ5人に1人しか100まで生きられない。
いったい世間は何をもって人生100年時代と言っているのだろうか。
少なくても今生きている人間にとってそんなに深刻に考える話題ではない、、と思うのだが。
高齢化社会が進行することを大げさに表現しているのだろうが、どうもしっくりこない。少なくとも、自分にはほぼ関係ない数字である。
さて、昨日古希を迎えたばかりの私は何歳まで生きるだろうか?
当面の目標は両親の亡くなった歳を超えることであるが。