チェ・ゲバラを銃殺した軍曹の死亡記事

今日、ある人物の死亡記事を新聞の隅に見た。

キューバ革命の英雄チェ・ゲバラを銃で射殺したボリビア軍のマリオ・テラン元軍曹である。80歳だったそうだ。

アルゼンチン人の医者だったチェ・ゲバラキューバ革命を成功させたあと、考え方の違いから盟友カストロと袂を分かちキューバを離れることになる。

そして、再び、革命家としてボリビア革命に身を投じたのだが、結果、ボリビアの奥地で政府軍に拘束され、39年の短い生涯を閉じることになる。

(本ブログの2020.12.28付”チェゲバラの生き方”参照)。

そして、その際、ゲバラを銃殺した当人がマリオ・テラン元軍曹だった。ちなみに、ゲバラは銃殺される時、この元軍曹に向かって「落ち着け、よく狙え」と言ったとか。

この元軍曹が、先週亡くなったとのこと、キューバ革命も、ゲバラの活躍も遠い過去の歴史の中の話ではなく、今我々の生きている時代の話なのだと改めて実感させられる。

今回のロシアのウクライナ侵攻もそうだが、我々は時代の変化の大きなうねりの中にいる。今、この瞬間にも、命を賭けて戦っているウクライナの人々には、まったく頭が下がる思いである。

叶わないことであるが、私は、50年後、100年後の世界がどうなっているのか見てみたいものだと思う。

世界はプーチンヒトラーと同じように位置付けているか。

核兵器は無くなっているだろうか。相変わらず、核保有大国があって、まだ核を使わずににらみ合っているのだろうか。

画期的な代替エネルギ―が開発されて、石油や天然ガスが無価値なものになっているのか。そして、ロシアのようにエネルギー資源を主産業としている国は、その時、どうなっているのか。

そして、人口減少で国力が弱っていく日本は、経済大国として、したたかに生き延びているだろうか。

あと100年位生きられれば、その時、世界がどう変わっているか見届けられるかもしれないが。

人類の累計人口(=これまで生まれて死んでいった人の数)はざっと1080億人だそうだ。

ヒトラープーチンも、チェ・ゲバラも、マリオ・テラン元軍曹も、そして、今、ウクライナで命を落としているロシア兵も、ウクライナの人々も、我々自身もその一部である。

新聞の死亡記事から、なにかとりとめのない話になってしまった。