ちょっと気になった宝くじの記事

先日、イギリスで、日本円にして約200億円の宝くじが当たった人の記事を読んだ。

スコットランド在住のコリンさんは2011年、64歳の時にこの宝くじを引き当てた。

多額の金を手にすると、生活が荒れ狂い人生を台無しにする人も多い中、コリンさんも当然その後の生活は一変するのだが、意義あるお金の使い方に注力していたようで、不動産や株への投資だけでなく、地元のサッカーチームや老人ホームへの援助等、多大な地域貢献をしていたとのことであった。

そして、昨年夏に38年間の結婚生活にピリオドを打ち、一人海辺の街の豪邸で生活を始めたコリンさんだったが、その約半年後の12月に、急性腎障害を発症しこの世を去ったのである。

コリンさんは逝去するまでの8年間で約53億8千万円、1週間に換算すると約1300万円を使い切ったと言う。

つまり、200億円を手にし、奥さんと折半したとしても100億円あったお金は、結局、53億円しか使わず、何十億ものお金を残して、コリンさんはこの世を去った。

さて、この記事をどう考えるか。(感じるか)

お金がふんだんにあったなら、定期的な人間ドックと入念な医療ケアで、この腎障害による死は事前に防げたはずだ。つまり、生きていくことに、もっと執着することにお金をつぎ込めなかったのだろうか。

コリンさんが自分の死期をわかっていたら、もっと違ったお金の使い方をしていたのだろうか。

宝くじ高額当選の「幸運」と、病気で急にこの世を去る「不運」、それが同時にコリンさんの身に起こってしまった。そして使い切れずに残った何十億ものお金。

お金は、墓場までは持っていけないのだ。そう、命が消える時、当人にとってお金はお金の意味を失う。

一生、どう使っても使い切れない大金を手にしたとき、人は狂わないでいられるだろうか。

それにしても、毎週1300万円も使っていくって、どういう気持ちなんだろうか。庶民には想像もつかない。

何故かため息が出そうで、そしていろいろ考えさせられる記事である。