お酒を全く飲まない人には、関係ない話だと思うが、
先日、酒は「百薬の長にあらず」というショッキングな新聞記事を見つけた。
健康への悪影響を最小限に抑えるアルコール量は、ゼロという、研究成果が英医学誌に掲載されたとのことである。つまり、酒を全く飲まない人のほうが、飲む人より健康でいられる確率が高いということだそうだ。
しかし、データはデータとして、この記事を書いている記者サンは、酒をやめるつもりは無いそうだ。40年ものあいだ、自分の喜怒哀楽につきあってくれた酒に、害を上回る「益」を感じているからとのこと。
私もまったく同感である。私の場合は、酒との付き合いは約50年ではあるが、、
生意気にも、酒が無ければ人生の半分が無意味になると豪語していた時期もあった。
新しい友や仲間との出会い、人との付き合いの席、決意を持ってアメリカへ旅発った飛行機の機内、一人で飲む酒も、みんなで飲む酒も、それぞれの場面、場面で酒が果たしてきた役割は非常に大きいと思うのだ。
そんな私も1年半前、下咽頭ガンを宣告された時に、原因は酒だと医者から言われた。その時は、50年近く付き合ってきた酒が、今さら影響があったなんて信じられなかった。
しかし、その後、色々人の意見や情報に触れるにつけ、今では、影響が無かったとは言えないのかも、と思い始めている。
さて、私自身は、今では、晩酌は週に1,2回、ワインをグラス1~2杯程度、もしくは350mlの缶ビールひと缶と決めている。下咽頭ガンの手術を境に、酒量もだいぶセーブしている今日この頃である。
休肝日を作るどころの話ではない。以前と比べると雲泥の差である。
これは、自分の意志というよりは、酒=ガンの再発原因と、頑なに思い込んでいる妻の影響が多分にあるのだが。
下咽頭ガンから、後遺症も無く無事生還できたのは、(以前顛末記に書いたように)妻の影響が大きかったので、”今は” 一応、従わざるをえない。
ほぼ毎日、人よりもだいぶ多くの酒を飲み続けて約50年、だが、51年目(正確ではないが)のある日から急に、殆どアルコールが入って来なくなった私の体は相当びっくりしているのではないかと思う。
それでも私は、人生における酒の効用を信じているし、今後も、酒には感謝しながら、上手に付き合っていきたいと思っている。