マイナンバーカードの保険証との紐付けに関し、システムのトラブルが多発している。
私に言わせれば、これは、ある程度予測できたこと。
いや、むしろ大多数の人が、”やっぱり” と思っているのではないか。
日本のIT産業は、この社会のデジタル化を進めるほど成熟していない、と感じている。
町の役所の、担当者とのやり取りからもそう感じる。
大手の銀行だって、何度もシステム障害を起こすトラブルが絶えないではないか。
そして、何年か前の消えた年金の問題、、、、。
世界に冠たるスーパーコンピューターはある。IT産業(主に若い人たち中心の)は育ってきているのだろう。
だが、それを庶民レベルまでおろしてくると、我々が恩恵を受けている実務社会が、それに追いついていないのだと感じる。
それでも、国会(自民党)は従来の保険証を廃止して、マイナンバーカードへ移行させることを賛成多数で可決した。
賛成票を投じた議員さんたちの ”何人が” このシステムを真に理解しているのだろうか。(普段からPCを使いこなしている議員さんは何人いるのだろうか)
保険証が廃止される来年以降が本当に心配だ。
さて、翻って、私はアメリカのソーシャル・セキュリティ・ナンバー(SSN)というものを持っている。アメリカで働き出した時に、取得した10桁の番号である。
これは、アメリカ政府が給与にかける税金(所得税)を管理するための番号だと理解している。
戸籍制度のないアメリカではこのSSNが唯一の個人を確認する番号になる。
私が持っている手元のカードは、40年以上前に取得したものだからか、ラミネート加工もされていない、1枚のただの ”紙” のカードである。
そしてこのSSNは、私が日本に帰国して20年経った今でも、私を確認する番号として、まだ ”生きている” のだ。
何故なら、SSNは年金を管理する番号でもあるからだ。
つまり、私はこの一枚の紙切れによって、僅かではあるがアメリカの年金の恩恵を受けている。(アメリカは皆保険制度はないので、この番号が保険証と紐付けられているわけではないのだが)
勿論、私が取得したこのカードは40年以上前なので、今では形態が全く違うのかもしれない=でも、私の番号は今でも有効なのである
移民大国アメリカである。手元の粗末な紙切れのカード一枚で、税金と年金が管理されているって不思議ではあるが、素晴らしいではないか。
今の日本政府のマイナンバーカードのドタバタから、私が感じていることである。