前回、小線源治療を行ったところまで書いた。
そして、小線源治療の約一ヶ月後に、放射線を体の外から当てる外照射治療をスタートさせ、数日前にやっと一連の治療が終了した。
つまり、トリモダリティ(ホルモン治療x小線源x外照射)の終了である。
外照射は、前立腺自体に ”3Gy(グレイ)”を15回、そして、私の場合、リンパ転移の可能性も心配されたので、膀胱内の骨リンパへ”2.5Gy”を15回行った。
整理すると、
①埋め込んだ小線源による内からの照射 =今も続いている。
②前立腺への外照射 =15回(15日間)先日終了
③膀胱内のリンパ部への外照射 =15回(15日間)終了
ということになる。尚、②と③は実際には、同時に行った。
外照射は、私の場合、VMAT=回転式強度変調放射線治療=(難しい)という方式だった。
簡単に言うと、大きな機械がゆっくりと体の周りを回転し、強度を変えながら、患部に放射するということ。
こちらは、台の上でただじっと寝ているだけだ。時間にして5分程度、しかも何も感じないので、治療自体は楽なものだった。
ところが、楽ではないのが、副作用である。
人によって副作用の程度は違う、とは聞いていたし、私の場合は前立腺が比較的小さいので、若干油断していた。しかしである、、。
まず、小線源治療が終了したあたりから、頻尿に悩まされることになった。
そして、頻尿だけなら、まだいいが、排尿障害がひどくなった。
外照射治療がスタートしてからは、それが更にひどくなった。
排尿障害とは、文字通り尿が出にくくなることだが、具体的にはここに書きにくい。(が、書いてみる)
下(しも)の話なので、下品になるのは許していただきたいが、
兎に角、尿が前へ飛ばない。
ゆるんだ水道の蛇口のように下へ落ちるだけだ。
そして、一番苦しいのは、尿意の切迫感があって、トイレに駆け込んでも、尿が出てくるのに5~10秒、時によっては30秒以上もかかることだ。
そして、そこにツーンというような痛みが加わる。
切迫感はあるのに出てこないのは、本当に苦しい。
更には、リンパへの外照射のお陰で、腸にも負担があるらしく、下痢が加わった。
つまり、今は頻尿、排尿障害、下痢、痛みの四重苦である。
私的理解だが、放射線でからだの臓器を焼いているということだろう。
焼かれている前立腺、膀胱、さらには、その奥にある腸が炎症を起こしている状況だからしかたない。
ガンとその元をやっつける為だ。
治療終了後、数日たっているので、これからは、徐々にこれらの副作用も解消していくものだと勝手に思っている。
逆に言えば、これだけ徹底的にやっているのだから、悪性度の高い私のガンでもやっつけられたのではないかと信じている。
以上、3回にわたり、前立腺ガンについて、私なりの理解と取り組みを書いてみた。
前立腺ガンの治療方法は、いろいろあり、悩む人が多いと思う。
そして、大体の場合、治療の選択は患者自身に委ねられるケースが多い。
これから治療を始める人の参考にしてもらえればありがたい。